海上自衛隊 ヘリ搭載護衛艦くらま 最後の航海 その1

      2018/07/06

海上自衛隊の艦艇の中でも非常に重要な位置を占めていた艦艇がついに退役を迎えます。

現在佐世保所属の第二護衛隊群の旗艦を務めているDDH-144ヘリコプター搭載護衛艦「くらま」。その名の通りヘリコプターを3機搭載する事が出来る艦艇です。

 

冷戦華やかなりし1981年に就役して以来、今年で36年もの長きに渡って日本の西の海を護り続けてきた海の古強者です。1984年から第二護衛隊群の旗艦を務め今日まで佐世保所属の護衛艦隊のリーダーとして君臨し続けています。

くらまは冷戦期に旧ソビエト連邦海軍、その中でも世界を滅ぼす力を持つ戦略原潜を擁する潜水艦部隊と対峙し続け、冷戦後には環太平洋合同演習RIMPACを初めとした多くの国際合同演習に参加し、1996年には日本の自衛艦で初めてロシア海軍300周年記念式典に参加、ウラジオストックの訪問も果たしており、2000年代からはテロ対策特措法に基づいてインド洋へ派遣され、2004年に発生したスマトラ島沖地震への救難の為、佐世保から出港して救援活動に従事しています。下関で事故に見舞われた時もありましたが、戦わずして極東の平和を護りきった艦艇だと賞賛する声が多く聞かれます。

3年に一度、海上自衛隊の艦艇が一同に集う海上自衛隊観艦式には2006年から2015年までの4回の観艦式を安倍総理を初めとした首相、副首相が整然と航行する自衛艦隊を観閲する観閲艦に選ばれています。

 

 

佐世保の海上自衛隊の顔ともなっていたこの艦艇は今年3月、DDH-184新型ヘリコプター搭載護衛艦いずも型2番艦「かが」の就役に伴い、除籍される事になりました。

 

それに先立ち、日本各地の港でお別れの一般公開が行われ、もちろん母港佐世保でも多くの市民が見守る中、最後の航海が行われました。海上自衛隊基地モニターの関係でこのお別れ航海に同乗するという光栄に浴することができましたので、次回、その時の様子をweb上リポート致します。

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