海上自衛隊 ヘリ搭載護衛艦くらま 最後の航海 その2

      2017/02/27

前回の予告通り、今回はくらま体験航海をWEBリポートです。(構成上8月のシーサイドフェスティバルの際の写真も含まれます)

抜けるような秋の青空の下、海上自衛隊佐世保基地倉島岸壁に接岸しているくらまを後方から撮影。大きな口を開けているように見えるのが船腹いっぱいまで使われた巨大なヘリ格納庫、3機のSH-60哨戒ヘリコプターが搭載できます。岸壁とくらまをつなぐ舷梯(タラップ)からいよいよ乗船です。

船首にしらね型の特徴である背負い式の2門の5インチ砲が装備されています、現在の海自護衛艦ではもはや珍しい有人砲塔です、上のほうのでっぱりから直接目視できるようになっています。

その後ろにある大きなボックス型の発射機がアスロックランチャー、遠くにいる潜水艦を魚雷攻撃する為の装備で、ミサイルのように発射された後、敵潜上空付近まで接近すると魚雷の破損を防止する為パラシュートを開いて軟着水、水に入ると魚雷のスクリューとソーナーが作動して敵の潜水艦を探し出して攻撃します。

艦橋からみると船首部分の二つの武装の位置はこんな感じです

船の横の部分、舷側には近い潜水艦を攻撃する為の短魚雷発射管があります。圧搾空気を使って舷側からポンと水の中に発射します。海自護衛艦に標準装備されていると言っても言いすぎではないくらい、どの護衛艦でも見ることができます。

くらまの後部、格納庫の屋上には短SAM発射装置が設置されています。シースパローというミサイルが中に搭載されていて音の速さより速い敵航空機や接近するミサイルを打ち落とす事が出来る、「針の穴を通す」精密さを持つミサイルです。

くらまの両舷上部に装備されているのが高性能20mm機関砲CIWSです。これも、シースパローと同じく、接近するミサイルや低空侵入してくる航空機に対して弾幕を張る事ができる対空ガトリング砲です。6本の砲身から一分間に3000発前後、1秒に50発撃てるシロモノです。発射する感覚が早すぎて銃声がバババではなく繋がってブーーとしか聞こえません。このCIWSも個艦防御用としてほぼ全ての海自護衛艦に装備されています。実は海上自衛隊の艦艇にCIWSが初めて装備されたのもこのくらまだったのです。

っと、今回は武装の説明だけで紙面が尽きてしまいました。次回はいよいよ内部へ潜入します。

次回の更新をお楽しみに。

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