もうすぐ日本に来る!?空自初のステルス戦闘機 F-35ライトニングⅡ

      2018/07/10

日本の空の護りを担っている航空自衛隊は現在

F-15

 

F-2

 

F-4EJ改

 

の3機種の戦闘機を装備しています。

そのうちの一つF-4EJ改はベトナム戦争時の名機でありましたが、1971年の導入から既に半世紀近い年月が経過し、機体の老朽化や旧式化でこのままでは周辺諸国の戦闘機に太刀打ちできなくなる恐れがあります、その為空自はF-4EJ改の後継機として、新たな戦闘機を配備する計画を立案し、紆余曲折の末、空自の新戦闘機にはアメリカ、ロッキード・マーティン社の最新型第五世代ステルス戦闘機 F-35AライトニングⅡが選定されました。

 

F-35は単発単座(エンジン一基、パイロット一名)対空、対地攻撃等、多様な任務に対応出来るマルチロールファイターで、開発段階から統合打撃戦闘機JSF(Joint Strike Fighter)と呼ばれていました。

現在最新のジェット戦闘機は第5世代と言われています、このF-35もその一つです。その最大の特徴は高度な火器管制装置とレーダーに捕捉されにくいステルス性を高めた機体設計です。レーダー波は物体に当たると反射して、その反射したレーダー波が相手に捕捉されると発見されてしまいます。敵のレーダーの反射波を逸らす為に平面を複雑に組み合わせた角ばった胴体をしており、機体表面はカーボン複合材で構成され、カーボン素材のうちからレーダー波吸収剤が混合されていて、その上、機体にはレーダー波吸収塗料が塗られるという念の入れようです。

突起部分はレーダー波を反射します、それを極力押さえる為にミサイル等の兵装も機体内部に格納でき、火器使用の際には扉(ウェポンベイ)が一瞬開いてミサイルが発射されます。

 

これまで日本の戦闘機には必ず真っ赤な日の丸が描かれてきました、しかしステルス機であるこの機体には初めて赤い日の丸の代わりに視認性の低いグレーの日の丸がエアインテーク(空気取入口)の後ろに描かれているのが確認できます。

 

コクピットも革新的です、従来の戦闘機のコクピットと言えば目の前にはたくさんの丸い計器が並んでいて、機体の操作に合わせて針がグルグル回る物をイメージされると思いますが、このF-35にはそういった計器は一切ありません。そのかわりに目の前には横長の2枚のカラー液晶ディスプレイが備えられ、タッチスクリーンでコントロールできるようになっています、これは従来のコンソールのノートパソコン的操作からiPadの操作感覚に進化した言ってもよいと思います。

 

さらに、戦闘機のコクピットの必需品であった高度や昇降率、方向、目標指示ボックス(敵機をロックする時の四角いワク)などを投影する目の前の大きなガラス板HUD(Head-Up Display)が無くなり、前方視界が向上しています。とはいえ完全に無くなったワケではありません、専用のヘルメットのバイザー部分にヴァーチャルに情報が投影されるHMDS(Helmet Mounted Display System)を採用しています。

 

センサーやアビオニクス(航行、操縦を支える電子機器)はアメリカのF-22ラプターを凌駕する性能を備える一方、航続性能や兵装搭載能力は空自の現用機であるF-15にやや見劣りする部分もあるという事で手放しに満足できる機体であるとは言えない部分もありますが、現用機の中でも最高性能を秘めた第5世代戦闘機である本機を導入すれば、アメリカの最先端航空力学を学びとる機会を得る事ができます。将来の国産戦闘機F-3の開発の際にこのF-35の技術は必ず役に立つはずです。

 

米テキサス州フォートワース工場で建造された航空自衛隊向けのF-35A初号機は、2016年9月23日にロールアウトし、現在はアリゾナ州ルーク空軍基地で教育を受けている空自隊員と共に新機種に慣れる為の慣熟訓練を実施していると言われています。日本の空を飛ぶ空自のF-35Aの姿が見られるのはもう間もなくです、期待して待ちたいと思います。

 

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